こんにちは。
今回は、合皮製シューズをリアルレザーのような高級感に高見えさせる裏ワザを紹介します。
合皮製品の良さ

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牛革、羊革など動物の革全般を本革(天然皮革)と言いますが、合皮は、天然の革に近い風合いを人工的に出すため、布地に合成樹脂を塗布したものです。
数年前までは合皮製品といえば、天然もの特有のシワや艶感などの表現が苦手で、レザーというよりはゴムのような風合いの製品が多く、本革製品が高くて買えないからしかたなく合皮製品で我慢するというものでした。
しかし、近年では素材全般の技術向上や環境配慮(動物保護)の観点などから合皮製品が注力され、本革にかなり近い風合いで作られているものも多く見られます。
そんな合皮製品のメリットとしては、大きくは以下2つがあげられるでしょうか。
①本革より安価である
まれに高級な合皮もあったりしますが、一般的に見れば合皮は本革よりも安価です。
↓のGUの合皮シューズは見た目の風合いも本革に近く良くできていますが、価格は3000円以下と、普通の本革のシューズに比べ価格は数分の1、ものによっては数十分の1というくらいの安さです。
②メンテナンスが楽
本革は雨でぬれたりした場合、革に水分が浸透してしまうので、しっかりと乾燥をさせて、その後適度に栄養を与えるというようにメンテナンスに多少の手間が必要です(その代わり、手間をかけた分、美しい艶や風合いで応えてくれる良さがあります)。
反面、合皮製品は雨にぬれても水分の浸透はほとんどないため、表面に付いた水分や汚れをタオルで拭くくらいのメンテナンスで問題ありません。
このように合皮製品特有の良い面がありますが、もちろんメリットの裏側には、デメリットが存在します。
合皮製品は、合成樹脂としてポリ塩化ビニールやポリウレタンがよく使われますが、ポリウレタンは空気中の水分と結合して徐々に劣化していきます。これを「加水分解」と言い、着用していない時でも少しずつ劣化は進んでいきます。 そのためポリウレタンを使っている合皮の寿命は製造から3年程度と言われています。
また、合皮は本革のように履くごとに生地が少しずつ伸るということもないので(極わずかに伸びるかもしれませんが)、本革のように履くごとに自分の足に馴染んでくるという特性はありません。ですのである程度履きこんだ時の履き心地に関しては劣る部分があります。
合皮製シューズに高級感を与えよう!
さて、どうしても安っぽいイメージが持たれてしまう合皮製シューズ。しかし、近年では安くて質のいい、本革の表現により近い合皮製シューズも多くみられるようになりました。
ですが、やはり本革と比べると独特なシワや磨き上げた艶感なく、見劣りを感じる部分があります。
そこで、非常に簡単に合皮製シューズに本革を磨いたような艶感をプラスする方法を紹介します。
使うものは一つ、「靴用つや出しスポンジ」です。
はい。ネーミングそのまんまのものを使います。
シューズにさっと塗るだけです。
では、使用前後を比べてみます。
合皮製のレインブーツに塗ってみました。
もともと本革に近い風合いの合皮シューズですが、艶感がプラスされているのがわかると思います。フォーマルな雰囲気も見られます。
次に合皮製のカジュアルシューズにも塗ってみました。
写真だと分かりにくいですが、使用前のくすみが減り、艶感がプラスされ高級感がでました。
こんな感じで本当にさっと塗るだけのお手軽感でできてしまうので是非お試しいただければと思います。
ただし、過剰に塗ると今度はテッカテカで変に目立ってしまいますので、軽く塗るくらいがちょうどいいと思います。(塗りすぎた場合はタオル等で拭きとれば問題ありません)
つや出しスポンジは、amazonなどで「靴 つや出しスポンジ」等で検索すればいくつか出てくると思います。値段も500円前後と安いのでお財布を痛める心配もないかと思います。(ちなみに僕はミスターミニットのものを使っています)
つや出しスポンジ 使用上の注意点
合皮製シューズに簡単に高級感をプラスして非常に便利なアイテムですが、注意してもらいたい点がひとつあります。
このつや出しですが、多くは「シリコンオイル」を素材の表面に塗ることによりシリコンの膜ができ、艶感が作られます。合皮製品の場合は、表面にシリコンの膜ができることに問題はありませんが(むしろ水はじきをよくしてくれる)、本革製品の場合は、表面にシリコン膜ができることで革に栄養を与えるクリームが浸透し難くなります。ですので本革につや出しスポンジを塗った場合は、一度汚れ落としなどでしっかりとシリコン膜を除去してからメンテナンスを行ってください。
合皮でも十分本革に立ち向かえる!
今回は合皮シューズを本革のように高見えさせる裏ワザを紹介しました。
簡単にできて十分効果が見られますので是非やってみてもらえればと思います。
安っぽい印象を持たれがちな合皮製品ですが、本革に近い良い合皮製品を選び、今回の方法を加えることによって、よほどじっくり見られない限り「これは合皮だな」と見分けがつけられることはないと思います。
しかし、昨今の環境保護に対する意識の高まりを見ると、これからはむしろ合皮製品を使っていることが良いこと(環境配慮している)として見られる日が来たりするかもしれませんね。
それでは